[プロの野菜図鑑]辛いのに甘く香る津和野町発の「島根わさび」

丁寧な手仕事で育まれた知る人ぞ知る食材「島根わさび」

みなさん、だんだ~ん!
島根県産を中心に、野菜の卸を行っている当社の“島根のこだわり野菜おじさん”こと中脇が、旬の野菜の魅力をお伝えするコーナーです!

今回の食材・テーマは「島根わさび」。

「島根わさび」は当社のウリでもある食材のひとつ。

わさびと言えば、山陰であれば匹見町の「匹見わさび」や、鳥取県倉吉市関金(せきがね)町産の「真妻系」が西日本有数の産地として有名ですね。

今回ご紹介する「島根わさび」は、島根県津和野町で栽培されているご当地食材です。品種名は「島根3号」といいます。

そもそもわさびというのは、冷たく水温が一定で、かつ水量があり、透水性の高い土壌、日差しは柔らかくないとダメと、とても栽培が難しい食材のひとつ。

その中で津和野町の日原地区は、日本有数の清流・高津川流域にあるのに加え、広葉樹の多い山々から湧出した栄養分も豊富な清流も流れ入る自然豊かな場所。つまり、“わさび好み”の場所というわけです。

「島根わさび」は長く厳しい冬、木々に覆われた陰が多い沢、そして栄養分が豊富な清流など、山陰ならではの環境の中で育ちます。

沢で育つと言っても、もちろん人の手が必要です。
かつては「東の静岡、西の島根」と言われたほどの産地でもあり、その豊富な知識などは脈々と今の方々にも継承。現在も高い評価を受けています。

爽やかさを含んだ甘い香りと粘りが真骨頂の「島根わさび」

「島根わさび」の収穫にはおよそ24ヶ月~36ヶ月(静岡のワサビは約12ヶ月なので倍以上!)の歳月を必要とします。それだけ手間がかかったワサビであれば、おいしくないわけないですよね!

ただ、「わさびでおいしいって?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、この「島根わさび」は、ひと口食べればキリっとした辛みに加え、ほのかな甘みとさわやかな香りが鼻に抜け、そして粘りがあって濃厚な口当たり。

どうですか?
考えるだけでもおいしそうじゃないですか?

サイズ感もしっかりあり、茎に近い上部は風味が強く、下部は粘りが強いのが特長です。
辛さは控えめなので、天ぷらなどの揚げ物と相性抜群です!

※ちなみに、冒頭で触れた真妻系のわさびは水分が少なくねっとりとしていて、葉っぱが赤い!のが特徴です。お寿司には特におすすめの品種です!

「島根わさび」を食べるときのポイント!

おろし金を使ってすりおろす際は、大きな「円」を描くようにしてすりおろすのがコツ。

こうすることで、「島根わさび」本来の香りや味わいを楽しめますよ!
時計回りと反時計回りでは風味が変わるので、味の変化を楽しみたい方はぜひお試しください!

すりおろすのは「葉」の部分からが基本ですが、
例えば「葉」の方向から3回、「根」の方向から3回すったものを混ぜあわせることで、辛味や風味を自分好みに調整するのが通な召し上がり方です!

香りがとびやすいので、食べる直前にするのもポイント。タイムリミットは5分です!!
それだけ新鮮な香りは飛びやすいんですね。すぐに食べられる量だけをすって楽しんでください。

このように鮮度が大切な「島根わさび」ですが、もし保存する場合は、湿らせたキッチンペーパーなどで包んでから、ラップまたはビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に入れておきましょう。

「島根わさび」が食事を楽しくする!

まだまだ寒い季節が続きそうですが、寒い季節を通して、厳しい環境で長い年月をかけてゆっくりと丁寧に育てられた「島根わさび」をご賞味ください。

たまには主役の料理や食材だけでなく“脇役”にも目を向けて、グレードアップすれば、それだけでもおいしいごちそうに仕上がるハズです。
ドラマや映画だって、脇役もしっかりしている方が楽しいですよね!(笑)